Room05  

2012.8.3

カラフルでポップ! ファンタジックな少女漫画の世界

女の子の夢を叶える“アッコちゃん”のお部屋

美術監督 岩城南海子

誰もが知る国民的マンガ『映画 ひみつのアッコちゃん』が初の実写化。綾瀬はるかさん演じるオトナに変身したアッコちゃんが魔法のコンパクトを武器に、恋に仕事に奔走する。アッコちゃんが最初に変身する女の子の夢が詰まったお部屋はどんなふうにつくられたのか。カラフルでポップでガーリーなお部屋のポイントを美術担当の岩城南海子さんに語ってもらいました。
text by 釣木文恵

“変身”にときめく! レトロポップでカラフルな夢見る女の子の部屋

魔法のコンパクトを手に入れて、キャビンアテンダント、フィギュアスケート選手など、女の子が憧れるファッションに次々と変身するアッコちゃんのお部屋。目指したのは、その変身が生きるバービーハウスのようなカラフルでポップなお部屋でした。
レトロポップな雰囲気を感じさせる鮮やかな配色。ベッド脇の壁の小さなフラッグの飾りや、レインボーカラーのカーペットなどはイメージボードに近づくよう、既製のインテリア雑貨もそろえられた。
一般の方が思うアッコちゃんのイメージカラーは赤やピンクだと思います。だからこそアッコちゃんのお部屋は逆にその色を避けました。お部屋の印象を左右する、壁紙やじゅうたんなど、お部屋の中で大きな面積をとる部分の配色を大胆にすることで、お部屋のイメージを固めていきました。アッコちゃんの60年代風の衣装が映えるよう、黄色の壁紙に緑のじゅうたんなどで思いきりカラフルでレトロな雰囲気を創りあげました。
机、ベッド、本棚など白で統一されたナチュラルな輸入家具は子ども用の家具メーカーを扱うCiLEK Odasi(チレキ)の直輸入会社 株式会社ストロベリーキッズのもの。セットの扉は、装飾部のスタッフが選んだ家具に合わせてつくったもの。ベッド周りのフラッグ飾りやランプは雑貨屋で購入。(フラッグ飾り/nicnic、ランプ/chocoholic)
家具はカラフルにしてしまうと統一感が出なくなってしまうので、色は白で統一しました。といっても、無機質なものではなくて、曲線や花のモチーフがある女の子らしい輸入家具を選びました。机の上にあるピンクの筆ペン入れや、かわいらしいカフェカーテンなどは、美術スタッフによる手作りなんです。
ミニマムながらも、過ごしやすい女の子の部屋の間取り。猫の“シッポナ”の寝床もしっかり確保。
映像カルチャーマガジン・ピクトアップ#78(2012年10月号 8月18日発売)
『映画 ひみつのアッコちゃん』の美術について、岩城さんのインタビューを掲載
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プロフィール

岩城南海子

iwaki namiko
76年東京都生まれ。女子美術短期大学卒業後、『さくらん』(07)で美術監督デビューし日本アカデミー賞優秀美術賞を受賞。おもな作品に『白夜行』『洋菓子コアンドル』(ともに10)などがある。川村監督とは『こちら葛飾区亀有公園前派出所 THE MOVIE 勝どき橋を封鎖せよ』(11)以来のタッグ。
ムービー

『映画 ひみつのアッコちゃん』

監督/川村泰祐 原作/赤塚不二夫 脚本/山口雅俊 大森美香 福間正浩 出演/綾瀬はるか 岡田将生 谷原章介 吹石一恵 塚地武雅 大杉漣 香川照之 配給/松竹(12/日本/120min) 10歳の女の子、アッコこと加賀美あつ子はある日鏡の精に魔法のコンパクトをもらい、22歳の自分に変身する。偶然出会った大手化粧品会社のエリート・早瀬に気に入られ、こっそり塾を休んでバイトをはじめるが……。 9/1~全国順次公開 ©赤塚不二夫/2012「映画 ひみつのアッコちゃん」製作委員会
『映画 ひみつのアッコちゃん』公式HP
https://www.facebook.com/akkochan.movie
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